ブラック部活動 著者 内田良さん

今日はブラック部活動 
子供と先生の苦しみに向き合う
という本を読んでいます。



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著者の内田良さんは
名古屋大学大学院
教育発達科学、研究科准教授で、

学校リスク研究所、
部活動リスク研究所などの
ウェブサイトを運営。

スポーツ事故、組み体操事故、転落事故、
体罰、自殺、2分の1成人式などの
「学校リスク」について情報発信されています。

一般的にブラックというと
ブラック企業を指すのですが、
学校教育の場でも同等の事が
起きているようです。

長時間労働は当たり前の中、
厳しいノルマがあったり、パワハラ
セクハラが横行しているという
印象ですね。

子供たちも当事者であるわけですが、
この本で語られているのは、むしろ
教える教師側の現状です。

その元となっているのは授業以外の
「部活動」で起きている問題だと
いうのです。

授業の一環だったか、部活動だったか
覚えていませんが、自分もいくつか
やっていました。

卓球やっていたことがあって
あの松下兄弟のカットマンの方を
間近で観た覚えがあります。

部活動を担当(顧問)しているのは
授業をしている教師が兼任という
形です。

この本を読むまで知らなかったのですが
部活動をしている時間帯というのは
勤務時間外だそうです。

本業というと変な感じがしますが
授業をやっている時間帯は有給なのに
部活動はボランティアだったんですね。

厳密には公立の義務教育諸学校等の
教育職員の給与等に関する特別措置法。
(給特法)という制度があるようです。

この給特法とは、残業代は支給しない
けれども給与月額の4%をあらかじめ
支給するという規定だそうです。

しかし、これは時間にして
一日あたり20分弱に相当するだけで
労働量に見合ったものではありません。

この待遇なのに早朝、放課後
土日はもちろん、お盆もお正月も
教師は部活動に時間を費やすといいます。

やめたくとも、やめられない空気が
あって、本来自主的な活動である
部活動が、強制になっている現状です。

部活動で時間をとられ、本業の授業が
おろさかになってしまうのは、本当に
「本末転倒」と言わざるを得ません。

この本を読んでいて一番現状が
分かりやすかったのは、著者の内田さんと
現役中学校教師二人との座談会です。

部活の顧問をしていた過去がある
お二人は部活動問題対策プロジェクト
と題して活動をされています。

お二人がそれぞれ体験した事で
感じた現状についてのコメントが
印象的でした。

部活動 > 授業という不等式が成り立つ。

先生としての評価は専門である授業よりも
部活動での成績、数字。

部活でよい成績を出したのに
進学した子の大半は競技を続けなかった。

先生は授業の評価をされない、
生徒は部活動を楽しんでいたか疑問。

現職の教師が言うこの言葉だけで
部活動の意義は何なのかと疑問に
思ってしまいます。

座談会最後の現在教職についている人に
向けたメッセージも興味深いので
引用します。

「教材研究をがっつりやる。」

「一分野でもいいので専門性を高める。」

「教師の本分は授業。」

「自分のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)
を考えた方がいい、犠精心が強すぎて、
自分に陶酔した結果、離婚、健康を害している
のが現状。」

モンスターペアレントや学校システムの
間で苦しんでいる、そのいらだちや
フラストレーションが時に生徒たちに
向いている事もあるでしょう。

新聞記事になったり、表ざたにしたくない
学校側が隠匿に走ったり、好ましくない
日本の教育シーンを感じます。

「教師が授業と部活動を兼用」

「教師の数か足りない」

「強制オールマイティにさせている
学校システムの問題」

というのが浮き彫りになるわけですが

この本はその対策として

「学校主体の部活動ではなく
地域(住民)主体の部活動を構想する」

という案を出していますが
具体的に移行するにはまだ
問題があるように感じました。

ガミガミ勉強だ、
部活動だ、言う親も問題ですが

今ある学校のシステムを改革する
必要を強く感じた一冊でした。

専門に特化した先生が活躍する
教育システムとか、

学校にいる時間以上に
家族と居る時間を増やすとか

いろいろあると思いますね。

現学校システムを改革して
未来の日本を背負って立つ

スーパーマン、スーパーウーマンを
育成するエックス・ブッダの授業を聴いてみる。

https://naturalsuccess.jp/XBuddha/gold/special/#Iigiiw


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